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極大射程/ザ・シューター [見る&読む]

ぜひ、見たいと!思っていた映画があったので、渋谷の渋東タワーへでかけました。夜、最終の上映なので人影はまばら、ビール飲みながらのんびり見ることができました。

 新潮文庫

その映画とは、「極大射程」(Pointo of Impact)、ご存じスティーブン・ハンターの傑作、主人公は伝説のスナイパー、ボブ・リー・スワガー。銃が正義だったフロンティア時代そのままに、海兵隊の狙撃兵だったプロフェッショナルが陰謀と戦う傑作ミステリーです。

その「極大射程」(Pointo of Impact)を映画化したのが「ザ・シューター」。映画化にあたって時代をベトナムから中東に移して、ラストなどはぜんぜん小説と違いますがど派手な戦闘シーンは迫力があります。

スティーブン・ハンターの作品は全部読んでしまいました。

伝説のスナイパー ボブ・リー・スワガーが登場する作品は原作発表の順でいうと、今回映画化された「極大射程」が新潮文庫から、扶桑社ミステリーから「ダーティホワイトボイーイズ」、「ブラックライト」、「狩りのとき」、これ以外にも父親を主人公にしたのもあるので、親子2代にわたる銃社会アメリカの神話あるいは大河小説といえます。

ところで、先日、最悪の結末を迎えた愛知の事件は、またしても日本警察の無能さが際だちましたが、ボブさんだとどう処理したのでしょうか?。

彼ならきっと最悪のシナリオは避けられたと思われます。なにしろ、5時間も負傷した警官を放置したり、SAT隊員が流れ弾にあたってしまう事態を招くなんてことは、プロならば・・・、また、仲間を思う気持ちがあれば、消してあり得ない!ことです。

犯人の狙撃で思い出すのは、昭和45年の「瀬戸内シージャック事件」です。この事件では、警察のスナイパーに撃たれる瞬間がニュースで流れ、撃った警察官は殺人罪で告発されました。当時、私は広島にいて狙撃映像のラッシュを何度も見た記憶があります。打ち倒した警官が、イッチョアガリ! といったとか、いわなかったとか・・・いわれていました。この事件がその後の現場に影響を与えました。

動画はこちらで見ることができます。

これに懲りたのか、昭和50年におきた三菱銀行人質事件では、誰が撃ったが分からないようにと複数の警察官が撃ちまくりました。この事件では警官ら4人が死亡、犯人に対しては6人の警官が拳銃を一斉に発射したようです。「責任は俺がとる!」なんていう幹部はいなくなったわけです。

人命尊重という名の下に、もっと多くの命が失われてしまうという結末はめちゃ皮肉です。

わが日本のエリートクラスはいつの間にか責任をとらない人たちの集団になってしまい、年金を食い物にしてきたように、官僚システムがもたらした必然の結果ともいえそうです。

日本型システムは往々にして現場よりも、遙か離れたデスクの上から判断や命令が下されます。天下り法人などは特にそうです。現場の生きた声は上に届かないし彼らは無視します。なにしろ、自分たち以外、特に現場をバカの集まりと思っていますし、現場のプロたちの意見を聞くと面倒なので、自分たちだけで決定し、無駄なカネを使いまくり、退職金をしっかりもらってさっさと退場し、誰も責任をとらないシステムになってしまうわけです。こうした現場軽視の組織の暴走が日常的になってきました。

湾岸署の青島刑事でなくても「事件は現場でおきている!」と現場を把握できない無能幹部に文句いいたくなりますね。

ところで、本場のアメリカではスナイパー(狙撃兵)が主人公の面白い映画がいくつかあります。

■ スターリングラード( Enemy at the Gates ) 2001年 製作国 : アメリカ=ドイツ=イギリス=アイルランド  ロシア対ドイツのスナイパーの戦いがメイン

■ 山猫は眠らないSniper )  1993年 製作国 : アメリカ  続、続々編と制作されたがだんだんつまらなくなってしまったようです。

日本のスナイパーも頑張っています。

■ 最後の弾丸 1995年 制作:NHK・オーストラリア TVドラマとして放送されDVDになっていますが、なかなか面白い。ミュージシャンの玉置浩二が日本軍狙撃兵という意外性?もあります。

「最後の弾丸」をBSで見たとき、思わぬ拾いモノをした気分になりました。監督がオーストラリア人だったせいでしょうか。


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