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PMW-350 で行くか~♪ [新製品情報]

最近、マルチカメラで長時間のイベントを編集することが多くなりました。

先日のカラオケは、HVR-Z7Jなど数台のカメラを使って朝から夕方まで約5時間の収録、64GBのCFに収録しました。(テープはバックアップ)

なにしろキャプチャー作業が不要ですので、テープからメモリーへ~のメリットを実感します。

もし!これをテープでキャプチャーしていたら・・・?と、「ぞぉ~っ」とします。

そういうわけで今年春あたりから事実上のテープレスです。

したがって、私のような趣味の延長線上のような極小零細・hamaproとしては、選択肢は、PMW-350だろうな・・という結論です。

すっかり忘れていましたがPMW-EX1のデビュー時に簡単にチェックしたことを思い出しました。                                              (2007-12-30)

価格の割には、すばらしいカメラですがデザイン的にまったく気にいらなくて、使ってみたいとは思いませんでしたが、もっか食指が動いているPMW-350の登場で読み返してみました。

なにせ2年前の記事なのでそのぶん割り引いてください。


① PWM-EX1 テスト (2007-12-30)

PMW-EX1のテスト撮影などをしてみました。比較したカメラはソニー HVR-V1Jです。

私の場合は、提案から撮影、編集まですべて一人でこなすワンマンプロダクション的にやってきましたので、そうした観点からのテストです。

EX-1は、高画質、高機能をFX1似のボディにぎっしり詰め込んでいるので、マニュアル操作を多用する場合はかなりタイヘン。

報道カメラマンとしては、絞りはオートを基本にしてカンで補正、ズーム手動、ピントはもちろんマニュアルですが、小型HDカメラだとピント合わせは難しいのでオートを基本にしてヘン?と思ったらマニュアル合わせしています。基本はこの三つを素早く状況に応じて使えればいいと思います。

しかし、ズームリングは粘りがなくスカスカなので、違和感があります。

レンズはフジノン製14倍ズームで高画質の一端をになっているけど、やはりマニュアルでのピント合わせは気をつかいます。オートをうまく使う必要があります。

シャッターを押すと、静かに・・・ 瞬時スタート、ストップ! 時に数秒待たされるHDVカメラのシャッターレスポンスに慣れた感覚からいうとキモチがいい~♪

まず画角です。ワイド端、と望遠端で比較してみます。

 

● EX-1                   ● FX7

 

● EX-1                   ● FX7

EX-1がより広角になってワイド端不足・・・というこれまでの不満を解消しています。

いちばん違いがでるのが低照度シーンでの撮影です。

まず、ゲイン 0 db で撮影してみました。

 

● EX-1                     ● FX7

次に、ゲインを9dbにした場合・・・

 

● EX-1                     ● FX7

EX-1は感度もばっちりです。さすが、XDCAM EXは、35Mbps、FULL HD!メモリーカードにVBR(可変)記録というメリットを最大限に生かした設計です。

ビデオカメラの流れが、テープレスへ加速するなかで、かつてない高画質、高性能カメラとして登場したEX-1の魅力は十分に感じますが、やはりランニングコストと編集環境が気になります。

つぎに編集、USB2.0なりExpressCardスロット経由で、ファイルで読み込み、ソフトで変換というのが正しいわけですが、現時点ではMACがFCP6.2で対応のようです。

しかし、私の環境はWINDOWS・・・・,編集ソフトの対応は予定されていますが、現時点ではまだ不可能。そこで、AJAのコンバーターHI5経由で映像を再生しつつ、フルHDキャプチャーすることにします。

EX-1のHD-SDI端子

 

HD-SDIをHDMIに変換するミニコンバータAJA HI5を使いました。HI5は、IエンベデッドされたオーディオもHDMI端子に一緒に出力することが可能です。

そして、HDMI出力をカノープス HDRECSでキャプチャー。EDIUS PRO4で1920×1080iのフルHD編集が可能です。 

カノープスユーザーとしては、直接読み込み→変換を期待したいところですが、どうやら対応はREXSEEDなどワークステーションでに限られるようです。MAC+FCPが個人用~業務までを視野に入れ、P2やEX-1などテープレスカメラにも、いち早く対応したのと対照的で、シェアを著しく拡大しているのもうなづけます。

mooさんから、「そろそろ安いiMacかMacBookを買ってもいいのでは・・・」と提案?!がありましたが納得~♪。 もとMACユーザーだった過去のあるオトコとしてはココロが動きますねえ。

さて、AJAのHI5・・・・

フルHD映像を、手軽にHD-SDI→HDMIに変換して簡単に大型テレビに出力できるAJA HI5は、このところ人気商品のようです。エルグベンチャーズで取り扱っています。

 

カメラバッグは、ポーターブレイス製、独特のクッションでカメラを保護し、EX-1をマイク付きで収納可能です。


② PMW-EX1,HVR-V1J,HDR-HC7の画質比較

比較する素材は、EX-1で撮影した↑の中央部分を拡大して比較しました。

↑ EX-1

↑ V1J

↑ HC7

やはりEX-1の画質がイチバンのようです。

さらに、拡大して比較します。

↑ EX-1

↑ V1J

↑ HC7

当たり前といえば、当たり前の結果ですが、やはりEX-1の高画質を裏付けたようです。


③ まとめ

わたしの出身は報道カメラマン、撮影というより撮影まで含めた取材が仕事です。取材とは「提案」、「構成」、「撮影」、「編集」、「リポート」の現場マネージメントのことです。そういうわけで、どんなカメラでもとりあえず一応は使ってしまうので、テストリポートなどはあまり向いてはいないのですが、いちおう現場感覚的に撮影から編集までのワークフローを自分でやってみた上での体験的なリポートです。

さて・・・

PMW-EX1はHDVでいえば民生用のFX1やFX7をもとに業務用にステップアップしたカメラとは違って業務用XDCAMをダウンサイジングして生み出したカメラです。HDCAMなみの解像度をあの価格で実現したのは、まさに年末のショッキングな事件・・・といってもいいでしょう。

Z1JやV1Jの泣き所は、夜間など低照度での撮影に弱いこと、それに引き(ワイド)画面では、映像がとかくボケ気味になってしまうことです。EX1はそうした弱点がありません。

 

LEDバッテリーは便利なアクセサリーですが、感度がいまいちのFX7などで光量不足・・・。 しかし、高感度のEX1ではゲイン12dbで約10メートルまではLEDライトでもOK、夜の取材歓迎~♪

ハンドヘルドカメラとしては史上最大の重さ?でしょうか、三脚でないとつかえねぇ~♪と考えている方もいそうですがEX1でなければ撮れない映像もあります。手持ちだって大丈夫!腕力を鍛えましょう。

カメラとのつきあいはヒトと似ています。欠点があってもそれは個性なのかもしれません。否定するよりまず個性を認めて伸ばすことが大事です。イチバン大きな課題はランニングコストが高いこと! HDCAMに比べるとメモリーの価格は20倍?くらいですかねえ。

人気のアメリカTV映画「24」は、2台のカメラ(フィルム)で撮影を進めていますが、Aカメはステディカムではなく「手持ち撮影」です。しかも、重量20キロ! そのカメラでドキュメンタリータッチのような臨場感を狙っているわけです。私は手持ちで被写体に迫っていくスタイルが好きなのです。

                                        (以上 2007年12月の原稿)


 

そして、イマ ~ ♪ 

メモリーカメラとしては、パナソニックのP2、AVCHDタイプのカメラもあるわけですが・・・・

しかし、元報道カメラマンとしては、あの「MⅡ」のトラブル、「バルセロナオリンピック」の頃の「DVCPRO」の記憶がまだ鮮明で、仕事ではパナ製品を使う気になれなかったトラウマのようなものがあります。

その後、10年余り前のことですが、報道用のHD取材用カメラの選定にも関わっていたことがあり、久々に手にした開発中のDVCPROHD、HDCAMと共にテストして、パナソニックのカメラメーカーとしての進化を実感しました。残念ながらその時は、まだ技術的に完成度がイマイチで、勝負にならないというのが実感で正式採用はHDCAMにもっていかれました。私自身は公正な目でチェックしましたが、同僚・先輩カメラマンの中にはカメラのトラブルなどでイタイ目に遭った方もいて、ハナからパナの採用は論外という声も少なくありませんでした。

その時点での完成度とは、カメラのハンドリング、デザインは別にして、当時はSD、HD混在でダウンコンバーターは欠かせませんでしたので、①ダウンコン内蔵 ②高感度 ③スキップバック内蔵・・・などで報道カメラとしては、HDCAMがポイントを稼ぎました。HDCAMの技術的な優位は誰の目にも明らかな上に、ソニーのチップ化技術を改めて印象づけました。

当時、この選定に関して、どっかの掲示板に、HCCAMに決まったのは当たり前で、編集、送出デッキが継続的に使えるなど、従来機種(βカム)との互換性をあげた連中がいましたが、トンデモないことです。たぶん、制作・編集よりの近視眼的視線でしょう。

企業の命運をかけ、さらにエンジニアが命を削って開発した商品の選定がそんなバカな要件で決まることはありません。明らかな技術的な差を実感したからこそライバルメーカーとして納得、精進して今があるわけです。その後、DVCPROHDは、一部の放送局に採用され現場での試練を受けつつ完成度を高め進化していきました。

そして、数年前ですがついに全国ネットの某局のローカル番組用カメラは、パナのDVCPROHDが他の候補、特にソニーを押しのけて採用されたのは記憶に新しいところです。激安で入札したという話もあるようですが、過去のトラウマを乗り越えてそこまで進化して現場の信頼を勝ち取り、あとは営業努力の成果と見るべきでしょう。それと共に編集用には、元カノープスの社員らが開発した「プラナス」が採用されこちらもイッキに普及しました。

ここ10年あまりを振り返るに、パナソニックの急激な追い上げとソニーのツメの甘さが印象的です。

さて、そんな過去があってイマがある・・・というわけで、ワタクシの次期導入機種はPMW-350で決定~♪ なにしろ、仕事なのか趣味なのかよ~わからんところでやってますからね。

組み合わせる機材としては、いずれも先日テストして、気に入った!パナ2機種。

① パナソニックのまめカム用デッキ(純正のHDDポータブルドライブより使えそう)

      AG-HMR10(ビデオα 2009年11月号でテスト記事執筆)

せっかくメモリー記録なのに、衝撃に弱いHDDドライブでは・・・ね。ロックコンサートなど、最初のドラム一発で止まってしまいました。32GBのSDだと4時間以上収録可能~♪

② 同じくパナのHD-SDIスイッチャー 

      AV-HS400A(ビデオα 2008年11月号  〃 )

レコーダーは、ワタクシの用途だと、高価なP2モバイルレコーダーでなくても、AG-HMR10などで十分。残念ながら、以前にちょっと使ったP2レコーダーは価格の割には、使いにくかったですねえ。

したがって、極小零細ワンマンプロダクションのようなhamaproとしては、テープレス時代のカメラをどれにするか? 目下最大の関心事のわけです。放送局と違うのは、「伝送」、「送出」を考えなくてもいいことです。そうなるとXDCAM EX意外にあまり選択肢がありませんね。

しかし、問題は資金難・・・・、年末ジャンボに期待しよう~♪ (いきなり、トーンダウン・・・)


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ミニ・タータン

PMW-350の導入決定!!♪おめでとうございます。

自分はZ7J3台の入れ替えを検討していますので
1/2EXの肩乗せ又はZ7Jの後継機の動向待ちです。

仕事仲間でも350導入組とEX or HDV後継機待ち組に
分かれています。
by ミニ・タータン (2009-10-28 20:58) 

hamapro

決定!とはいっても、「地獄の沙汰もカネ次第」~♪

Z7Jでも充分なんですが、新しいモノを使って見たいですね。
INTERBEEでたぶん、拝見できると思います。
by hamapro (2009-10-29 06:34) 

ミニ・タータン

Z7Jがあと一絞り、贅沢をいうと二絞り明るいと
充分な画質と思えるのですが・・・

Exmor-R搭載の試作機でもインタービーで
見れると嬉しいですね。

年末ジャンボのまとめ買いに夢を託しますか?
by ミニ・タータン (2009-10-29 08:44) 

asapro

毎回楽しく読ませていただき、勉強になっています。私も現在ではワンマンプロダクションになってしまいました。特に民俗芸能に傾倒しています。そこで問題、民俗芸能の記録は、途切れなく長時間の撮影になるのですが、HDVテープはドロップアウトが高級品でもどこかに潜んでいるのです。欠落が10秒になることも。そこでCFに記録すると20分に一回1フレの欠落が出るという話。転送速度200の場合らしく300にすれば良いらしいですが。と言うわけで350など魅力的ですが、ランニングコストがやはり気になります。貧乏プロは。やはり宝くじ頼みですが、買わねば当たらないので。為になるレポート期待しています。田舎から。
by asapro (2009-10-29 11:24) 

hamapro

宝くじというよりは、「空くじ」ですね。
死ぬ間際にでも、高額当たりくじを握りしめたい~♪
先日、カラオケを4時間あまり、64GBのCFで収録しましたが、さいわい欠落はなかったようです。もしあったりしたら音楽の収録の場合など、泣けてきますね。

by hamapro (2009-10-29 18:00) 

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